印刷 よもやま話
WEB浸透で“印刷会社が絶滅”という未来は有り得ない理由
大澤印刷は大阪を中心に訪問スタイルで企業様の印刷に関わる様々なお手伝いを行っています。そんな中、率直に皆さんから聞かれたり、お話したりすることの一つが、インターネットの普及に伴って印刷物がなくなるかどうかという話題。ちょっと真面目に、今回はこんな印刷会社をテーマにお話してみようと思います。
印刷会社絶滅という話が有り得ない理由
印刷会社側が言うのもなんですが、これはまさに「都市伝説」でしかないと思ってしまいます。インターネットの普及によって、本当に便利になりましたし、地球規模でいえば紙の削減によってエコ効果も期待できますし、企業様におかれても上手にインターネットを活用することによって、これまで印刷会社に依頼して印刷していた資料やツールの一部をインターネットに置き換えることで経費削減にもつながっているのは事実です。
ただし、だからといって印刷物がなくなることはまずないです。結果的に、目的や用途に応じて、情報発信するツールが増えただけで、全てのものがインターネットに置き換えられるということではないと思います。
例えば・・・本・辞書など内容や用途によっては手元に置いておくほうが便利
インターネット上のホームページやWEBサイトも、カタログや資料・会社案内・パンフレットなどの印刷物も、情報発信のツールとして考えた場合、それぞれの作成目的によって、適したメディアは変わってくるのは当然ですよね。持ち帰ってもらう資料、掲示用ポスター、手元に置いておくためのカタログなど、狙いによってやはり印刷会社がこれまで印刷させていただいていたツールは必要ではないでしょうか。
例えば・・・ポスターなど掲示物を印刷すれば、どこでも貼り付け可能
たとえば、ポスターなどを電子化しようとすると、その電子化したものを表示させるためのディスプレイなどの機器の用意が必要です。自分の部屋に貼ってもらうようなポスターや、店舗の軒先や町の掲示版に貼るようなポスターや広報物は、やっぱり印刷したものの方がよかったりします。そして、何より後に残すことができるのも価値です。
このような活版印刷で印刷されたポスターなどは、その歴史や文化を遺す意味でも価値があると思いますし、大澤印刷でも依頼があるのですが、昔のポスターの復刻版としてポスター作成をされる場合もあります。歴史や文化を目で見て、触れて、実感できるというのも形のある印刷物ならではのようにも思います。
例えば・・・商品パッケージなども印刷です。
モノがある限り印刷は存在します。
商品のパッケージ印刷なども印刷会社が提供するサービスです。ティッシュペーパーの箱にデザインと社名や商品名などを印刷したり、パソコンの箱のデザインや印字も印刷されたものです。モノがある限り、やっぱり印刷は存在し続けると思います。
進化した形の印刷会社が考えられるが印刷会社が絶滅することはない
印刷会社が、今の私たちには想像できないような進化を遂げていくことはあっても、絶滅することはないと思います。そもそも、“印刷”というもの自体の歴史は長く、インターネットの普及によって、なくなるとは思えません。創業100年を超える大澤印刷だって、印刷の歴史からみれば、まだまだ大阪で生まれたばかりの赤ちゃんのようなものです。
紀元前4000年にも印刷はあった!
印刷の歴史をたどり続けると、今分かっていることで言うと、バビロニアで紀元前4000年に押印印刷がされていました。
7世紀末から8世紀初期にかけてアジアにも印刷が
バビロニアの印刷からさらに現代に近づいていくと、ようやく7世紀末から8世紀初期あたりで中国に木版印刷の技術が生まれました。この頃の印刷は、墨を塗った仏像に紙を乗せて印刷する擦仏という方法で始まりました。
近代的な活版印刷技術は1440年になってからのこと
印刷について詳しい方はよくご存知だと思いますが、ドイツのヨハネス・グーテンベルクという人がまとめてくれたことによって、近代的な活版印刷技術が世の中に広まりました。ちなみに、大澤印刷は阪神淡路大震災まで、昔の活版印刷機が現役活躍できる状態でのこっていました。大阪に会社がある大澤印刷では、阪神淡路大震災によって、長年活躍し、大澤印刷の礎を築いてくれた活版印刷機は倒れてしまい、その後現役として活躍することはできなかったのが残念なところです。
これからはコンテンツが重要!
今、当社が印刷会社として強化しているのは、ワンソース・マルチユースで、お客様の手間や面倒をなくすサービスを提供していくことです。様々な会社の情報を理解している印刷会社だからこそ、様々な用途や目的に応じて、情報コンテンツを適したツールで発信するお手伝いを、スムーズに執り行うことが求められてくると考えられます。
私たちのような印刷会社は、大阪ですから「まいど!」と大阪弁で何度も何度もお客様の元を訪れ、何でもない会話から、会社の経営目標や商品についての細かい情報まで提供いただきます。商品カタログなどの印刷などにおいては、最新の商品情報を全て提供いただけるのも当社だからこそだと思います。
<まとめ>
今回は、WEBの普及によって、印刷会社がなくなることはなく、むしろ、また新たな進化のステージがスタートしている兆しであることをお話しました。印刷の長い長い歴史を考えると、今はWEBによって表現ツールが増えただけです。そんな中で、印刷会社に求められていること、これから求められることについても考えてみました。
「ちょっとお願い」の一言で、万事うまく情報コンテンツを適所で活用するサポートをこれからの印刷会社の進化の形として、究極の御用聞き営業スタイルを極めていく、そんな大澤印刷の真面目な一面もご理解いただけたら幸いです。